みんなのために、自分らしくポジティブになれるお店多様な価値観に触れてGELに向けてのトレーニング「お客様にしっかりと届く素敵なあいさつだね!」。大きな声がちょっとコンプレックスだった石橋さんにとって、先輩たちがかけてくれた言葉は、気持ちを前向きにしてくれた。「もっと周りに頼ったり、相談していいんだよ!」。仕事で苦手なことがあっても気を使い過ぎてしまい、周りの仲間に頼ることができなかった時、先輩たちは優しく手を差し伸べてくれた。最初はお小遣いを貯めるために始めたアルバイト。ところが、自分の良いところを見つけてくれ、苦手なことを克服できるように背中を押してくれる先輩や仲間のおかげで、石橋さんはマクドナルドの仕事に夢中になっていった。「あなたの笑顔と元気があれば、大丈夫!」。仕事の中で課題や壁にぶつかった時も、先輩と一緒なら、きっと乗り越えていけると、ポジティブなマインドで仕事に取り組むことができた。そして、石橋さんはお客様に最高のおもてなしを提供するGELを目指すことを決意した。初日。いざ、客席に立つと何をすればよいのかが分からなかった。それまでの仕事であれば、注文を受ける、ドリンクやデザートを作る、商品を席までお持ちするなど、具体的な業務があったがGELに求められる役割はそうではない。〝来店されるお客様の笑顔のために〟。目指すべきゴールが大き過ぎて、迷って客席で立ち止まってしまうことが多くなった。「せっかくのいい笑顔がもったいないよ!まずは行動してみよう」。先輩たちは、不安そうな表情の石橋さんを励ましてくれた。とにかく、まずは自分なりにお客様のことを考えて動く。彼女は失敗を恐れず、小さなチャレンジを積み重ねていった。さらなる成長のきっかけとなったのが、近隣店舗と合同で開催された齢層のGELが集う場で意見を交わすことで、多様な考え方やサービスのヒントを吸収。いろいろな価値観に触れていくことで、お客様のニーズを捉える想像力が磨かれ、サービスの幅も広げることができた。そして、GELへ昇進するための最終チェックを迎えた。石橋さんは結果が出るまで不安でいっぱいだったが、無事に合格したことを伝えられるとうれし涙があふれ、周りを見るとトレーニングしてくれた先輩たちも泣きながら喜んでくれた。私のことをまるで自分のことのように喜んでくれる仲間がいる――そんなお店だからこそ、もっとお客様に愛されるお店にしたい。大きな目標と決意が彼女の中に生まれていた。GELセミナーだ。さまざまな年多様なお客様や仲間との出会いを通じて、石橋さんが学んだことがもう一つある。それは、飾り過ぎない〝自分らしい接客やコミュニケーション〟が心でつながるためには欠かせないということだ。その心のつながりが周りの人たちを幸せにしていき、重留店をより一層愛されるお店にしていくと確信している。「よし!」。今日も石橋さんはいつもの口ぐせで、自身を前向きにする。自分らしい接客を追求し、お店に関わるすべての人たちを幸せにするために。 15SMILE 2025 vol.426
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