憧れの背中を追いかけてたが、その数だけ学べることも、できるようになることもある。スキルを身につけていき、トレーナーから褒めてもらうことで秋山さんは楽しみながら自信を深めていった。もっと新しい挑戦をしたい――そんな風に思っていた時にマネージャーから声をかけられた。「GELに挑戦してみない?」。秋山さんの答えはもちろんYESだった。しかし、お客様一人ひとりのニー5 ズをくみ取り、自分で考え、最適なサービスを提供するGELの仕事には、これまでとは違った難しさがあった。「何をすれば喜んでいただけるのだろうか……」。GELにタイトルアップするテストでは合格がなかなかもらえず、悔しい日々を過ごしたが、それでも秋山さんは前に進み続けた。「この店舗には憧れの先輩がたくさんいるんです。仕事ぶりを見ながら日々学ばせてもらい、分からないことは積極的に聞き、いろいろなアドバイスをもらいました」。素直に吸収し、ひたむきに前進し続ける。それこそが、秋山さんの成長の源だと店長は語る。「ネガティブなことを口にしている姿を見たことないんです。課題と真摯に向き合い、乗り越えることに熱中できる。だからこそ彼は成長し続けることができるんだと思います」。課題を挑戦と捉え、挑戦を楽しむ。そのマインドこそが、彼の大きな強みである。そして、約10ヵ月のトレーニングを経て、秋山さんは念願のGELに。今では、お客様に寄り添い、ニーズをくみ取りながら最高のおもてなしを追求し続けている。店内が慌ただしくなりそうな時、クルーたちの間には緊張感が走る。そんな空気をいつも明るくしてくれるのが、秋山さんだ。「おもしろくなってきましたね。みんなでがんばりましょう!」。彼の発する何気ない言葉やワクワクしている姿が、みんなを自然と前向きな気持ちにさせてくれるという。「本当に頼もしい存在になってくれました」「大変な時、秋山くんのひたむきさや挑戦を楽しむ姿に助けられています」。マネージャーたちは、彼の働く姿勢に賞賛を惜しまない。一方で、そんな先輩たちの背中を追いかけていきたいと秋山さんは話す。「自分もいつか店長やマネージャーの皆さんのように、仲間をレコグニションして、店舗をリードできるマネージャーになりたいです。そして、みんなでたくさんの目標を達成していきたいと思っています」。ポジティブリーダーは、これからも挑戦を楽しみ続ける。丸亀競技場前店(香川県) GEL(おもてなしリーダー)秋山 岳瑠さんあきやま たける/高校1年生の春から丸亀競技場前店で働き始める。持ち前の笑顔と温かい人柄を生かして接客に挑戦し、現在はGELとして店舗のおもてなしをリードする存在となっている。SMILE 2025 vol.426
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