STORY#104

安全と安心の追究こそが
おいしいコーヒーのカギを握る

2025.04.07千葉県

POINT
  • ・コーヒー豆のサプライヤー、キーコーヒー株式会社のプロフェッショナリズムに迫る。
  • ・数段階の工程で異物を取り除くことが最も大切なミッション。
  • ・コーヒーメニューの開発段階から、工場でも店舗でも目指す味が再現できるかどうかを確認。

全国約3,000店舗のマクドナルドを陰で支えているのが、様々な食品を届けるサプライヤー企業です。マクドナルドでは商品の安全性に加え、品質やサステナビリティを高めるために数々の基準を設定。その厳しい基準をクリアした各社の努力の結晶が各店舗へ届けられています。

そんなサプライヤーの皆さんはどんなプロフェッショナリズムをもち、どんな想いで生産や加工に取り組んでいるのでしょうか。今回は世界中からコーヒー豆を仕入れ、コーヒーを製造しマクドナルドに供給する、キーコーヒー株式会社にインタビューを行いました。

幾重もの工程でチェックし
異物は絶対に見逃さない

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キーコーヒー株式会社の塩本さん(左)と大橋さん

インドネシアの自社農園をはじめ、世界中の生産者と連携して原材料を仕入れているキーコーヒー株式会社。コーヒー豆は農産物であり、コーヒーの木の実であるコーヒーチェリーの果実部分や皮、コーヒーの木の繊維、麻袋の繊維のなどがコーヒー豆の麻袋に入ってしまうこともあるため、それらを数段階の工程で取り除くことが最も大切なミッションです。

「最初に粗(そ)選別でコーヒー豆と明らかにサイズの違う異物を除去。次に磁力選別で鉄などを除きます。そして振動・風・磁力・金属探知機などを使い、味の劣化のもととなる割れ豆・異物を除去し、最終的に生豆だけを選別します」

生豆も焙煎後に重さなどを検査し、異質なものがあれば除去するのだそう。幾重もの工程でチェックし、異物を見逃さない体制を構築しています。

その日の気温や湿度に応じ
匠の技で丁寧に豆を焙煎

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焙煎された豆の色に異常がないか、既定の煎り具合になっているかを熟練スタッフが確認
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マクドナルドではより持続可能な環境で収穫された「レインフォレスト・アライアンス認証」を取得している農園のコーヒー豆だけを使用している

日本の焙煎工場へ送られてくるのは、産地などの規格や残留農薬などの安全基準への適合が確認された生豆だけ。ここでも幾重の選別工程を経て、味づくりの要となる焙煎工程へと進みます。

「例えば、プレミアムローストコーヒーに使用する豆は、世界の4つの産地から吟味。それぞれの豆が持つおいしさを最大限引き出すために、産地やグレードごとに分け、各特性に合わせて単品焙煎したのちにブレンドしています」

焼き加減はもちろん、熱の与え方ひとつで風味に大きな差が出るといわれる焙煎。各豆の特性やその日の気温や湿度などに応じた焙煎時間の見極め、的確な火力調整など、高度な技術が問われるのです。

「コーヒー豆は、焙煎初期の段階ではなかなか変色しません。しかし色が変わり始めると一気にローストが進むという、きわめてデリケートな性質をもっています。そのうえ、焙煎機から取り出したあとの余熱でも褐変が進みますから、温度や時間との駆け引きは非常に難しく大切な工程ですね」

“品質と安全の門番”が
カップテストで最終確認

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生豆単品ごとに、毎月1ロットあたり3回のカップテストを、一定の力量を認められたカップテイスターが行う

コーヒーにおける品質と安全の門番。それがコーヒーのおいしさを判断する検査――カップテストを行うカップテイスターです。

「コーヒー豆の風味の見極め、品質確認するためには、“カップテスト”が絶対に欠かせません。なぜなら、コーヒーは農作物であり、同じ品種や産地でも時季により水分量などが異なるため、品質等が常に一定とは限らないからです」

自然が生み出す誤差を選別や焙煎の技術で微調整し、最終的に既定の品質になっているか、カップテストによりチェックしていきます。

「高い品質はもちろん、全国すべてのマクドナルドで同じ味のコーヒーを提供することも大切なミッションの一つです。どこでも目指す味が実現できるかどうかは、メニューの開発段階から意識しています」

メニュー開発後は店舗でも確認を行う。確認項目は香り、甘味、酸味、コク、苦味、後口、濃さ、色調など10以上。ホットやアイスはもちろん、カフェラテはミルクフォームの味や質感までチェックしています。そのうえで、コーヒーマシンのメーカーともより協力関係を深めるなど、マクドナルドのコーヒーをもっとおいしくしたいと語るキーコーヒー株式会社。さらなる進化に期待です。

登場した人/会社
キーコーヒー株式会社
活動内容
コーヒーの製造

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