国内に衛生監査機関がない時代から続く
食品安全への強い想い

1996年の設立以来、バーガーのバンズと朝マック®用のイングリッシュマフィンを手掛けている株式会社イナベーカリー。当初から食品安全に対する意識は非常に高く、外部監査を取り入れて厳重なチェックを行ってきました。
「現在は、日本パン技術研究所(JIB)の衛生監査システムで食品安全の取り組みを強化しています。ただ設立当時は衛生管理システムに関する国内機関が確立されておらず、米国製パン研究所(AIB)に依頼していました。私の知る限りでは、食品工場におけるAIB監査の導入は当社が日本で初めてです」
食品安全に関わる監査項目は多岐にわたります。工場内のチェックをはじめ、食品安全に関わる仕組みすべてが正常に機能しているのか、監査官が厳しい目で審査するのです。
「例えば、製造機器のメンテナンスや清掃は正しい方法で、なおかつ適切な頻度で行われているかという項目について、その根拠や実施手順、実施した記録も問われるのです。グローバルのAIB監査を受けていた当時、一般的には1,000点満点中700点以上で合格となりますが、当社では独自に900点以上でなければ不合格という厳しい基準で運用していました」
イナベーカリーでは、その監査を年に2回実施。そのうち1回は抜き打ちで行い、厳格な衛生管理体制を一層強固にする運営を行っていました。
そして、JIB監査となった現在もその意識レベルを変えることなく、食品安全の向上に取り組んでいます。