STORY#110

おいしいポテトに欠かせないのは
徹底したチェックとチームワーク

2025.06.06アメリカ

POINT
  • ・「マックフライポテト®」と「ハッシュポテト」のサプライヤー、ラム・ウェストン社のプロフェッショナリズムに迫る。
  • ・安全安心でおいしいポテトを提供するためには、職場や従業員の安全も欠かせない。
  • ・最高基準を徹底するため、年間2万回以上の評価チェックを行う。

全国約3,000店舗のマクドナルドを陰で支えているのが、様々な食品を届けるサプライヤー企業です。マクドナルドでは商品の安全性に加え、品質やサステナビリティを高めるために数々の基準を設定。その厳しい基準をクリアした各社の努力の結晶が各店舗へ届けられています。

そんなサプライヤ―の皆さんはどんなプロフェッショナリズムをもち、どんな想いで生産や加工に取り組んでいるのでしょうか。今回は、じゃがいもを加工し「マックフライポテト」と「ハッシュポテト」をマクドナルドに供給する、ラム・ウェストン社のプレストンさんにインタビューを行いました。

安全な環境で健康的に働く
それが食品安全につながる

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ラム・ウェストンで品質管理を担当するプレストンさん

「私たちが仕事の大前提として掲げているのは『安全』です。食品安全はもちろん、職場や従業員の心の健康も含めた安全を日々追求しています」

アメリカに生産拠点を構えるラム・ウェストン社。そこでマクドナルド向け製品の品質管理を担当しているプレストンさんは、「心まで安全安心であることが、食品の安全やおいしさにつながる」と言います。

「ケガをすることも、心を傷つけられることもなく、笑顔で働ける。それが私たちの掲げるフードセーフティの基本です。食品製造において、職場は家庭の台所のようなもの。当社では『家族に料理を作るように商品も安全性と真心を込めてつくる』という理念を大切にしています」

先進的な機器を活用することも従業員の安全や働きやすさにつながるという考えから、自動運転の機械は10年以上前から導入しているのだそう。

「危険を伴う仕事から優先的に機械化や自動化を進めてきました。たとえば、フライヤーのような高温を使用する作業や冷凍後の検査のような寒い場所での作業など、以前は従業員の方が直接動かしていた機器を自動化し、現在はその機器の稼働をチェックしたり、検査したりという仕事になっています」

チームワークの強化も、心の健康やより良い商品づくりにつながることから、同社では交流イベントも盛んに開催。多民族国家だからこそ思いやりを大切に、コミュニケーションを深めているのです。

「ただ交流するだけではなく、イベント時にはフードセーフティの意識をより高めるなど、毎回テーマを設けているんです。他にも、工場長やマネージャーなどが日ごろの感謝を伝えながら料理をふるまい、団結力を高めています」

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笑顔が広がる環境が、安全安心な製品製造につながる

評価テストは年間2万回以上
「最低30分に1回行います」

マクドナルドが定める高い基準には、安全面だけでなく「おいしさ」も含まれます。そこで同社が行っているのが、年間2万回以上にものぼる評価テストです。マックフライポテトの場合は、長さや色、食感、匂いなど、ハッシュポテトでは割れていないかや塩分量なども確認します。

「ラムウェストン独自の評価シートとマクドナルド独自の評価シートをもとに、最低30分に1回はポテトの品質が問題ないかをチェックします。また品質に関しては『マックフライポテト』と『ハッシュポテト』の両方にゴールド・クオリティ基準があり、特に“見た目・食感・味わい”の3つがポイントとなります。それ以外にも細かなチェック項目を設定し、常においしいポテトをお届けできるよう努めているんです」

ちなみに味の検査は、店舗と同じ環境で行うのだそう。

「店舗と同じフライヤーを使い、管理された油で揚げ、いつもの味と変わりはないか、問題がないかをチェックします。やはり安全かつ安心してお客様に食べていただくことがサプライヤーとしても絶対条件ですから」

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人の目でも丁寧にチェックする
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実際のお店にも赴いて確認を行う

農家の皆さんと一丸になって
安全でおいしいポテトを作る

食品の安全と高品質を保ち続けるためには、生産者にあたるじゃがいも農家さんとの協力も欠かせません。ラム・ウェストン社では信頼関係を深めるために、様々な施策を行っています。

「たとえば、良質なじゃがいもは高値で買い取ったり、翌年買い取る量の増産を相談したりするなど、農家さんの努力や成果が報酬に結びつくシステムを採用しています。また、当社には農作業を専門に行うメンバーがおり、彼らが契約農家さんと一丸になって、ミーティングや勉強会、研修など、より良い品質のじゃがいもを作っていただくための活動を積極的に行っているんです。

他にも、大量の需要に常に対応するために、年間を通して安定的に収穫できる体制の構築にも努めています。また、マクドナルドさんのこだわりのひとつは自然なおいしさ。自然の中で育てるとどうしてもじゃがいもの色や味などにバラつきが出てしまいます。ただしそのうえで、私たちとしてはできるだけ最高のポテトを提供したい。そのために、日々努力しています」

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“食を通した幸せ”をともに実現!

今後も“フードセーフティとおいしさの追求”を最優先に取り組んでいきたいと語るプレストンさん。マクドナルドとの歩みは、自社の成長にもつながるといいます。

「当社とマクドナルドさんとは50年以上のお付き合いがあり、日本にも40年以上提供させていただいています。この歴史は私たちの誇りであるとともに、厳しい基準を定めているマクドナルドさんとだからこそ技術を高め、成長もできています」

また今後はさらに企業間での連携も深め、より良いシナジーを生み出していきたいと考えているのだそうです。

「たとえば、店舗の方々とトレーニングツールを開発したり、より効率的に働くためのプログラムを考えたり。他のサプライヤーさんとも協力しながら、マクドナルドさんが掲げる、“食を通して人々を幸せにする”を実現したいです」

登場した人/会社
ラム・ウェストン社
活動内容
マックフライポテト、ハッシュポテトの製造

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