STORY#111

携わるすべての人の想いをのせて
卵一つひとつが誰かの大切な一食になる

2025.09.26岩手県

POINT
  • ・エッグのサプライヤー、伊藤忠飼料株式会社とその関連会社であるアイ・ティー・エス ファーム株式会社の取り組みとこだわりに迫る。
  • ・全国にある餌販売ネットワークを活用し、安全・安心な卵の安定供給を実現。
  • ・システム×人の力で高い品質を追求。
  • ・クリーンエネルギーの活用で地球も笑顔に。

全国約3,000店舗のマクドナルドを陰で支えているのが、様々な食品を届けるサプライヤー企業です。マクドナルドでは商品の安全性に加え、品質やサステナビリティを高めるために数々の基準を設定。その厳しい基準をクリアした各社の努力の結晶が各店舗へ届けられています。

そんなサプライヤーの皆さんはどんなプロフェッショナリズムをもち、どんな想いで生産や加工に取り組んでいるのでしょうか。エッグにまつわる取り組みをお伝えします。
今回はエッグを供給する、伊藤忠飼料株式会社とその関連会社であるアイ・ティー・エス ファーム株式会社のご担当者にインタビューを行いました。

始まりは約50年前
餌メーカーとして培った全国ネットワークで安定供給を実現する

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伊藤忠飼料株式会社 執行役員 山野 弘高さん
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左から、山野さん、アイ・ティー・エス ファーム株式会社 専務取締役東北事業所長 松林 治さん、アイ・ティー・エス ファーム株式会社 鶏卵部 テクノ工場長 安倍 孝光さん

伊藤忠飼料株式会社とマクドナルドの取引が始まったのは、今から約50年前。まだマクドナルドが全国に100店舗ほどしかなかった時代です。おいしい卵を使った商品をお客様にお届けし続けるために、店舗数の増加に合わせて規模の拡大や最新の設備の導入など、万全な供給体制を整え続けてきました。

「急成長に対応し需要に応え続ける供給体制は当社の強みの1つです。伊藤忠飼料は『飼料(餌)のメーカー』としてスタートした会社であり、そこで培った全国の農場とのネットワークが卵の安定供給につながっているのです。中には40年近くお付き合いのある農場さんもありますよ」
そう語るのは伊藤忠飼料株式会社の執行役員の山野 弘高さんです。

「月見バーガーなどエッグにまつわるプロモーション時期には、月の供給量は通常の2倍以上になります。マクドナルドと連携し需要を正確に予測。事前に産地へ発注を行うとともに、レギュラーGP(常に協力してくれる農場)とバックアップGP(期間限定で協力してくれる農場)の2枚体制で支えることで、安定した共有を実現しています」

システム・人・グループの力で
安全・安心を実現

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アイ・ティー・エス ファーム株式会社では安全・安心な卵を届けるために、徹底的に洗浄・殺菌・検査を行っている

伊藤忠飼料株式会社の関連子会社であるアイ・ティー・エス ファーム株式会社では、鶏卵の選別、洗浄、検査、計量、パック詰めを行っています。

「食品を扱う企業として、何よりも大切にしているのは安全・安心です」
そうお話くださったのは、アイ・ティー・エス ファーム株式会社の東北工場で工場長を務める安倍 孝光さんです。

また、山野さんは「製造・品質の管理にまつわる世界レベルの基準や、現在は義務化されている『HACCP』の管理手法をいち早く取り入れています」と語ります。

※マクドナルドはグローバルで製造工場における製造や品質の管理基準を定めており、さらに「国内での関連法規」なども取り入れ徹底的に管理しています。

「安全・安心を実現する上では、従業員や契約農場の皆さんの協力が欠かせません。意識の浸透に向けたコミュニケーションも積極的に行っています。また、時代の変化に応じてさらに良くなるようシステムはもちろん意識づくりの方法もブラッシュアップを重ね、常に安心して召し上がっていただける卵づくりに努めています」

特に卵は衛生管理の基準が時代とともに大きく変化している食品です。今後も食の安全に対する意識の高まりや食品衛生法に応じて、システムや考え方をアップデートしていくことが大切なのです。

山野さんは、一貫した管理体制もまた安全・安心につながる伊藤忠飼料グループならではの強みだといいます。
「伊藤忠飼料グループでは、餌の生産・供給から親鶏やひよこの育成、卵の生産、物流、さまざまな研究開発までを一貫して担っています。常に情報連携を行い、グループ一丸でより良い卵づくりを追求できるからこそ、安全で高品質な卵をお届けできるのです」

エッグが店舗に届くまでの詳しい流れは
こちらから!

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クリーンエネルギーを活用した
環境に優しい工場づくり

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アイ・ティー・エス ファーム株式会社 東北工場には9棟の養鶏施設があり、約600,000羽の鶏が飼育されている。

持続可能な社会の実現に向けて、アイ・ティー・エス ファーム株式会社の東北事業所では、環境に優しい工場づくりにも取り組んでいます。その1つがクリーンエネルギーの活用です。工場設備をはじめ施設内のすべての電力を水力発電で賄っており、CO2をはじめとした温室効果ガスを排出しません。

こうした取り組みについて、アイ・ティー・エス ファーム株式会社 専務取締役東北事業所長の松林 治さんは、「養鶏場や工場で必要な多くの電力をクリーンエネルギー化できたことは、地球環境を守ることにつながると感じています。社会の一員として、今後も環境に配慮した取り組みは推進していきたいです」と抱負を語りました。

卵を通じてこれからも
社会に貢献し続けたい

卵という食材を通じて社会に貢献していきたいと語る山野さん。
エッグのサプライヤーとして安全・安心な卵をお届けすることも、その取り組みの1つです。
「伊藤忠飼料では企業理念に『畜水産事業を通じて広く社会に貢献する』、クレド(信条)に『あなたのナンバーワンになる』を掲げています。これからも、当社ならではの強みや経験を生かし、変化する社会や環境に柔軟に対応しながら全員が一丸となって安全・安心でおいしい卵を店舗にお届けしていきます。そして、卵の入ったバーガーを食べてもらうことでお客様を笑顔にし続けていきます」

また、安倍さんは今後に向けて、「私たちが直接お客様と接する機会はありませんが、卵一つひとつが誰かの大切な一食になるという誇りを持って日々業務に取り組んでいます。食の循環の一端を担う存在として、これからもより良い卵を作り続けます」と笑顔で話してくださいました。

登場した人/会社
伊藤忠飼料株式会社
アイ・ティー・エス ファーム株式会社
活動内容
エッグの製造

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