※記載内容や所属部署は、取材当時(2021年9月)の情報です。
正直に言うとありました。特に大変だったのは、ひとり目の産休明けです。そのときに配属されたのは、ドライブスルーやデリバリーにも対応した24時間営業の店舗で、RGM(レストランゼネラルマネージャー)※1という重責を任せてもらえたにも関わらず、復帰直後から子供が風邪になり、私もうつされて休まざるを得ない状況が続きました。風邪が悪化して入院したときには「さすがに仕事を続けるのは無理だ」と諦めかけました。そんなときに支えてくれたのが、同じ関西エリアで子育てをしながら働く先輩社員です。「子育て中に風邪で休むのは当たり前。3歳を過ぎたら病院に行くことすら懐かしくなるから大丈夫だよ」というアドバイスは大きな支えになったものです。子育てを支援する社内の制度にも救われました。たとえば一般企業の時短勤務制度は最長で子供が小学3年生になるまでですが、マクドナルドでは6年生になるまで取得できます。私も時短制度を活用したひとりですが、こうした制度があることはワーキングマザーの大きな安心につながっています。
※1:RGM(レストランゼネラルマネージャー)
マクドナルドでは店舗経営者ともいう。店舗の戦略を策定し、平均約50名のクルーを率いて、お客様に最高の店舗体験を提供し、売り上げと利益を最大化する。
産前はいくらでも時間が使えましたので、「最終的には自分で何とかすればいい」という考えがあったような気がします。しかし産後は、働ける時間が限られます。保育園から呼び出されて、仕事途中に帰宅せざるを得ないケースも珍しくはありません。時間のやりくりに悩んでいたとき、先輩社員から「身体を使うのではなく、頭を使いなさい」とアドバイスをもらいました。短時間でこれまで以上の成果を残すには、どうすればいいのか。考え抜いた結果、クルーの育成に力を注ぐことにしました。これまで私が担っていた仕事を、思い切ってクルーに任せるようにしたのです。その過程では、パソコン内のファイルを一つひとつわかりやすく仕分けし、事務所にあるハサミの位置ひとつにしても整理整頓を徹底。誰にでも作業をバトンタッチできる環境を構築していきました。最初は連携不足で思うように進まなかったり、チェック漏れなどによってやり直しになることもありましたが、綿密なコミュニケーションによって徐々に任せられる仕事は増えていきました。結果的にクルーの成長にもつながったと感じています。何でも自分で引き受けるのではなく、クルーを信頼して任せていく。これもRGMの大切な仕事なのだと学びました。
もっとたくさんのお客様に、マクドナルドのファンになっていただきたいです。たとえば、マクドナルドには「おもちゃリサイクル」という仕組みがあり、店内には不要になったハッピーセット®のおもちゃを回収して再利用する「リサイクルBOX」を設置しているのですが、おもちゃを持ってきてくださったお子様に「ありがとう」「また来てね」という声かけを欠かさないようにしています。こうした地道な心がけが、マクドナルドのブランド価値を高める大切な一歩につながると思っています。
もうひとつの目標は、店舗をさらに働きやすい環境にすることです。オフィスではワーキングマザーがたくさん活躍していますが、店舗にはまだ伸び代があるように感じています。働き続けられる環境づくりには様々な制度を揃えるだけでなく、制度を機能させることも大切です。そのためにも私自身がOC(オペレーション・コンサルタント)※2へタイトルアップして、店舗に対する影響力を高めたい。マクドナルドの店舗で活躍するワーキングマザーの社員がもっと増えれば、世の中にも大きな波及効果があるでしょう。マクドナルドは、これまでにも社会のお手本になってきましたからね。理想の実現のためにもタイトルアップを果たして、ますます仕事に尽力していきたいと思います。
※2:OC(オペレーション・コンサルタント)
RGM(レストランゼネラルマネージャー:店長)の上長。直営店舗約10店舗を担当し、担当店舗の売り上げと利益が最大化されるよう、RGMに対し店舗経営のコンサルティングを提供する。
マクドナルドは国連のSDGsに取り組んでいます。